2019年2月26日火曜日

百合紅 プレイ記

ここにキマシタワーを建てよう


  • サプライ
キャラクタータイル7枚
コントロール点ボード1枚(3分割)
女の子トークン7個
プレイヤータイル7枚4セット
カップルマーカー たくさん
関係性タイル たくさん
  • ルール
まず、最初に記載しておくべき事として、自動処理や割り込みが煩雑で、ルールが無駄に複雑です。概要だけ知りたい方はこの項は飛ばしてください。


ゲームの準備では、カップルを成立させたい女の子の組み合わせに対して、5点4点3点2点1点と支援点を振り分けます。(赤-黃5点、紫-黒4点、黃-紫3点…のように振り分けます。)
その後、各キャラクターごとの点数を合算した値を計算し、これがプレイヤーが各キャラクターに行える支援点となります。前述の場合、赤5点、黄5+3の8点、紫4+3の7点、黒4点…といったように、支援点が決まります。

最終的にゲームが終了した際、出来上がっていたカップルに対して振り分けていた支援点の量によって、勝敗が決まります。キャラごとの支援点は無意味です。


ゲーム準備で行う支援点の決定は、有り体言えば連複予想です。(オッズと同じで、最終的にどうなるかは考えるだけ無駄です)



終了条件は以下の三通りです。
    • 誓いのキスを2ラウンド連続で成功させる
    • 3人がそれぞれカップルの状態のカップルを作る
    • 9ラウンドが終了する
手順の進行はプレイヤーは関係なく、女の子トークンの並び順で順番に各女の子の手番が行われます。各プレイヤーは女の子の手番に対してゲーム準備時に決定した支援点を一部公開して、任意に割り込みます。誰も割り込まなかった場合、女の子の手番はパスされます。

例えば、女の子トークンが赤黃黒の並び順の状態であれば、赤の女の子の手番、黃の女の子の手番、黒の女の子の手番と行われていきます。
この際に、手番の女の子の支援点を、"ラウンド内で"最も多く公開することで、ターン中の該当女の子の行動の選択権を得ることができます。現在の公開している総数は関係ありません。


支援点はセットアップ時に振り分けた点数が上限となるため、あまり点数を公開しすぎると、盤面に対する操作力を失い、完成したカップルに対する点数も他人から予想できてしまうため、攻めすぎても攻めなすぎてもダメといった感じです。
例えばあるプレイヤーが、赤と黄の支援点を5点ずつ公開しているような状態だと、普通に考えると赤黃に5点を使ってしまっているため、何でもいいから赤と黄のカップルだけは阻止すれば一人脱落状態になります。また、5点も公開している状態だと以降操作がほぼできないため、死に組みあわせとなってしまいます。


各女の子手番では、以下の3通りのアクションが行えます。
好感度と不満度が現れますが、それぞれ独立した値です。1の好感度がある時に1の不満度を獲得しても、1の好感度と1の不満度になります。相殺はされません。(↓めちゃくちゃごちゃごちゃした状態になった図)

    • アプローチ
      • 他の女の子に対して好感度を+1します。対象の女の子が他の女の子とカップルの場合、カップルの不満度が+1されます。
    • 告白
      • 他の女の子を対象に、以下の処理を行います。
        • いづれかのプレイヤーが支援点を公開して、告白OKの行動を選択した場合、カップルになる
        • いづれかのプレイヤーが支援点を公開して、告白拒否の行動を選択した場合、ダイスを振る。ダイスの出目がが好感度以下の値の場合カップルになる。ダイスの出目が好感度よりも多い場合好感度を+1する。
        • 上記の処理に関わらず、すでにカップルの女の子が対象となっていた場合、カップルの不満度が+1される
      • カップルになった際は、♡マークのついていない、誓いのキス前のカップル状態となります。誓いのキス状態でもう一回誓いのキスが成功するとゲームが終わるので、王手マーカーと思って間違いないです。
    • 駆け引き
      • 自分以外のカップル状態じゃない女の子を2人合わせて指定し、カップルになるか、対象の女の子以外の投票で決めます。支援点を公開し、女の子のコントロールを得ることで”賛成”の投票をすることができ、誰もコントロールを得なかった場合や、意図的に"反対"に投票した場合は反対票になります。多数決で"反対”が多ければ駆け引きのアクションは終わりです。
      • 多数決で"賛成"が多かった場合、女の子同士で”OK”を出した場合カップルになります。どちらかの女の子のコントロールを持つプレイヤーが拒否した場合、女の子の組に不満度が+1されます。ルールブック上記載はありませんが、誰もコントロールを得ずOKでもNGでもない場合は、おそらくOK扱いでいいんじゃないかと思います。
全女の子の手番が終わると、カップルが続くかの判定が行われます。
各カップルごとダイスを振り、「出目ー不満度」が0以下になった場合カップルは別れて、好感度・不満度がリセットされます。1~2の場合不満度が+1され、3以上の場合なにも起こりません。6の出目の時は、上記のいずれの処理も行わず、好感度+1されます。

その後、好感度が6となっている組み合わせは、カップルになります。この際、不満度の増減はありません。


カップルが継続している場合、誓いのキス判定を行います。
「出目+好感度ー不満度」が4以上の場合、誓いのキス判定に成功し、カップルトークンを裏返して♡マークがある面にします。既に誓いのキスが♡マークがある面が表のカップルの場合、運命のカップルとなりゲームが終わります。



ここまで真面目にルール説明を読んでもらった方ならお気づきかもしれませんが、完成した後、ちゃんと順位がつけられるようになっていますが、疲弊してもうどうでもよくなりがちです。


  • プレイ感
百合特有のドロドロ感という意味ではうまく表現できていると思います。誓いのキス成功後の王手状態になると、執拗なアプローチで不満度を貯めて二回目の誓いのキスを失敗させる方向でゲームが動いていき、その副産物で新たなカップルが生まれ……といった進行をしていきます。

とはいえ、全員が全員、それこそ百合漫画等でありがちな、人間関係をひたすら引っ掻き回すキャラになってしまいがちなので、君たちはなんでこう百合姫のキャラみたいな攻撃性で、おとなしくスールのようなカップルでいられないんだ……という感じはちょっとあります。

また、ゲームとしては相手の支援点との読み合いがメインですが、知る手段がなさすぎて、プランを考えても意味がない要素が強く、同じ組み合わせ狙いの人が複数いれば、総支援点数が多すぎて対処不可能になりがちです。
そのため、考えることが多いようであんまり考えることはありません。アクションそのものは単純だし、自動処理が複雑すぎるだけで、わりとライト向けです。

各女の子を誰が支援点を使って動かすのかという観点でゲームが進んでいくので、ダウンタイムが少ないというのはとても大きな利点です。ワープレ5人プレイ等でありがちな、もうなんでもいいからターンが来たら教えて状態にならないのはとてもいいことだと思います。


このゲームはどちらかというと、キャラが色で表現されているため、ジャンプ読者が多い卓でプレイするとすぐバスケ方向で話が進み始めてしまいます。「ここで緑の長距離スリーポイント(ダイス6でのみ成功する誓いのキス)を決める!!」とか「黒からのパス(アプローチ)でカップルに不満が……!!」とか「赤は眼があるから1on1に強い」とか「空が動いた……!!幻のセブンスマンが……!!」とかいってるほうが楽しかったような気がしないでもないです。

百合じゃなくてホモじゃん!!!



  • オススメ度
オススメ度:B(悪くはないけど、店の貸出ボドゲでいい)
プレイ時間:★★★☆☆
百合度  :★★★☆☆
難しさ  :★☆☆☆☆
運要素  :★☆☆☆☆

拡張もあったんですが、そんなに変わらなそうだったのと、やる気がでなくてやりませんでした。
ゲームとしては、約4000円のゲームとして考えるととてもコスパはいいし、もうこれ配牌・座席順が全てじゃんみたいな事も無く、何度プレイしても楽しめるゲームだと思います。

惜しいところは二点あり、一つはルールブックの「ゲームストーリー」欄にも記載がありますが、プレイヤーは「女の子を導く空気存在になって望むカップルを誕生させる」ゲームなので、自分も他人も空気のような存在なので、際立って大きな動きを取ることができず、ターン終了時のカップル自動処理先輩がゲームを動かしていくので、プレイヤーなのに他の人がやっているボードゲームを外から見ているような気分になります。

もう一つは最初の連複予想をして支援点を割り振るタイミングが、何の感慨もない組み合わせの予想となる点です。おそらく、ゲームとして余計なこと考えずに数値の上下だけ見てプレイしていると結構辛いと思います。

全体的に関係性の推移とかでストーリーを脳内補完していかないといけないタイプのゲームのため、プレイする際誰とでも出来るというわけではなく、人を選ぶ部分があるのがゲーム一番の難点です。そのため、これ家にあってもやるか?感にはかなり苛まれます。


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